ハード ロマンチッ カー。 ハードロマンチッカー : 作品情報

ハードロマンチッカー

ハード ロマンチッ カー

七瀬陸は身体が弱いわりに、色々なところに無頓着である。 今日も今日とて、ろくに髪も乾かさないままフラついていた陸を洗面所にぶち込み、髪を乾かしてやっていた一織は、溜息を吐き出した。 「ねえ、一織。 もう乾いたんじゃない?」 「まだですよ。 もう少し待ってください」 「……はーい」 何が楽しいのか、よくわからないが、くすりと笑いながら返事をされて、一織は少し不思議に思った。 けれど、今は目の前の赤い髪に集中し、丁寧にブローしてやる。 アイドルとして、髪と肌の手入れは必須である。 おとなしくしている陸の世話を一通り焼いてから、一織は陸と一緒に洗面所を出た。 「ナギには悪いことしちゃったな。 洗面所、占領しちゃってさ」 「六弥さんにはあとでお詫びしましょう」 「そうだね」 ニコニコ笑う陸と一緒に部屋へ戻る途中、一織はリビングの前でなんとなく嫌な予感がした。 しかしリビングは、各個人の部屋に戻る際、どうしても通らざるを得ない場所だ。 一織がしばらく葛藤する間に、陸は何も考えずに扉を開けてしまって、一織ははっとして顔を上げた。 まちがいなく、リビングからあやしい気配がしていたのだ。 原因は、MEZZOの二人か、大和、三月のどちらか、はたまた意表をついてのナギか? 不穏な気配に敏感な一織は、歩き出した陸をすばやく抱き寄せ、彼の視覚と聴覚を強制的に塞いだ。 そして、なんともいえない、ほんわかしたゆるい気配で満たされていたリビングの空気を、冷静沈着な声でぶち破った。 「リビングであやしい気配を出さないでください!」 和泉一織の一喝に、リビングにいた大和、三月、ナギの三人はきょとんとして、声のするほうを見る。 すると一織は、陸を自分の胸にしがみつかせ、俯いている陸の耳を両手で強制的に塞いでいた。 一瞬の早業に陸は驚いて固まっているが、一織は気にしておらず、リビングをじろりと見渡したあと、密着している三月とナギに苦言を呈した。 ちなみに、自分が陸と密着していることについては、いちいち気にしていない。 「なぜそんなに密着しているんです。 おかしいでしょう、そんなにくっつくなんて。 それに、七瀬さんに妙なシーンを見られたら困ります。 教育によくない!」 「一織。 お前は陸のかーちゃんか」 三月のツッコミに、一織は言い返した。 ブラコンな弟としては、かわいい兄が、どこぞの金髪イケメンにおとなしく抱っこされている姿も、気に喰わないのだから。 「……兄さん」 一織からじと目で睨まれ、怪訝そうな三月とナギ。 「なんだよ?」 「オー、イオリ。 なぜ、ワタシを睨むのです?」 二人とも首をかしげているので、一織は悔しげに唇を噛み締め、やけくそのように叫んだ。 彼はブラコンなので。 「……なんで六弥さんに抱っこされてるんです。 私がしようとすると怒るのに、六弥さんは良いんですか。 破廉恥です!! 」 「オー、ハレンチ?」 「おいおい、ナギが妙な日本語を覚えるだろうが」 すかさずナギの耳を手で塞ぐ三月。 完全に、似たもの兄弟な姿に、大和がソファの上で苦しそうに身を捩じらせ、笑いを堪えているが、大真面目な和泉兄弟は気がついていない。 こじらせているブラコン同士は、ぐぬぬ……と睨みあった。 「そういや、なんでお前らも洗面所から出てきたんだ? 風呂に入ってたのはナギだろ? まさか、三人仲良く一緒に入ったとかじゃねーよな」 うろんな眼差しの三月に、一織は首を振る。 「違いますよ、あのサイズの風呂じゃ、二人でやっとでしょ」 「ああ、そういや、そうだな。 ……じゃなくて、違うだろ。 なんで同じタイミングで出てきたんだよ」 話は単純明快である。 はじめに陸が風呂に入って、あがって、次にナギが風呂に入っていたのだが、髪を乾かさないまま冷蔵庫を物色している陸を目撃した一織が強制的に陸を洗面所に連れ込み、ぎゃあぎゃあ騒ぎながら髪を乾かしていたら、ナギが風呂からあがったのだが、陸と一織が洗面所を占領していたため、ナギが髪を乾かさずに出てきて、現在に至る。 ちなみに、陸の髪は一織が丁寧に乾かしたので、ふわっとしてさらっとした触り心地の、素晴らしいキューティクル! という感じに仕上がっていた。 「なあ、一織。 さっきからなに話してるわけ? 全然聞こえないし、見えないんだけど」 一織によって身動き取れなくされている陸が、そわそわし始めると、一織ははっとして視線を落とした。 「ああ、すみません。 七瀬さん」 聞こえていないだろうけれど、一応、謝る一織。 彼は兄を見て、口を開いた。 「六弥さんの髪、ちゃんと乾かしてやってくださいね。 風邪ひいたら大変ですし」 「わかってるって。 ちゃんと乾かすよ」 外見は似ていなくとも、中身は結構似ている和泉兄弟の世話焼きっぷりに、大和はもう耐えられなくなって、ひぃひぃ笑いながらソファの上でクッションを叩いている。 笑いのツボに入ってしまったらしい。 じたばたしながら必死で大声を上げるのを我慢している。 そんな大和を三月は軽く睨んだが、とくに文句はつけずに、一織の腕の中で大人しくしている陸に、視線を向けた。 風呂上りのナギはまだホカホカしていて温かいが、陸はそういう風にも見えない。 風呂に入ってから、かなり時間が経っているのだろう。 髪を乾かすのに、時間をかけすぎたのかもしれない。 身体が弱い陸にとって、身体を冷やすことはよくない。 「お前こそ、陸に風邪ひかせるなよ? もう大分、身体冷えてるみたいだし」 三月からの苦言に、一織は微笑む。 「心配無用です。 七瀬さんの部屋のエアコンと加湿器はスイッチ入れてありますから」 「でかした。 さすがだ、弟よ」 「どうも」 三月はようやくナギの耳から手を放して、一織を見た。 「んじゃ、お子様はさっさと寝ろよ」 ナギの腕に乗っかったまま、外見だけは一番年下に見える三月が、一織に向かって手を振る。 一織は少し悔しそうな顔をしたが、きょとんとしているナギを見て、次に、まだ笑いの発作がおさまっていない大和をじろっと睨んだ。 「私の目の黒いうちは、兄さんはあげませんからね!」 ブラコンの大胆な宣言に、ナギは微笑む。 「宣戦布告されましたー」 「あははは。 イチはブラコン過ぎるなぁ。 若いねぇ、まったく」 「なに言ってんだぁ? 一織」 三者三様の反応をされて、キッと彼らを睨んだ後に、一織はようやく陸の耳から手を放して、陸に話しかけた。 三人に話しかけるときより、心なしか、柔らかい口調になっているのは、無自覚だろう。 「おまたせしました、七瀬さん。 部屋に行きましょう」 「え? ああ、うん。 えっと、それじゃ、三月も大和さんもナギも、おやすみなさい。 また明日」 にこっと笑う陸に、全員がにこっと微笑み返したので、上機嫌になった陸は、一織の腕にしがみついて鼻歌交じりに自室に戻っていった。 まさしく、純粋すぎて、天使である。 一織がメロメロになるのもわかるなぁと思いつつ、三月はまだ自分を抱っこしたままだったナギと、ソファの上でだらけている大和に、それぞれ視線を向けた。 ***** トプステで発行されるはずの本の一部です。 いおりく、環壮、ピタゴラ組、楽陸、天&楽、天&壮五 みたいな感じで、短い話がちょこちょこ収録してあります。 pixiv. php? 仲が良すぎる男の友情のつもりですが、いおりんと 環壮はすでに手遅れの気配がする、オールキャラ本です。

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『ハードロマンチッカーズナイトin福岡』に行ってきたよ。

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映画『ハードロマンチッカー』を無料でフル視聴できる動画配信サービスの一覧です。 各サービスには 2週間~31日間の無料お試し期間があり、期間内の解約であれば料金は発生しません。 配信状況により無料ではない場合があります。 ハードロマンチッカーの登場人物(キャスト) グー(松田翔太) 在日韓国人。 金髪で口ひげを生やしている。 とにかく尖っていて、喧嘩っ早い。 ヤクザや暴走族、同年代の中でも顔は広いが、どこにも属さない一匹狼。 実は心優しい面もあり、仕事は真面目にする。 マサル(柄本時生) 辰の友達であり、グーの後輩。 辰とはいつも行動を共にしており、辰が事件を起こすきっかけから殺害する現場まで一緒にいた。 グーを裏切る。 中村みえ子(小野ゆり子) 日本人の女子高生でマサル達と合コンをしていた際、グーと出会う。 長髪で黒髪、清楚で身持ちの固い女の子だが、実は集団売春に参加していた。 辰(永山絢斗) 日本人でグーの朝鮮高校の後輩。 恋人が朝鮮高校の奴らにリンチされ、その主犯格の自宅に報復へ向かうも、誤って祖母を殺してしまう。 気弱で性格の良い男子高校生。 グーを慕っている。 金子(川野直輝) 日本人で暴走族のリーダー。 頭髪をグレイアッシュに染めている。 かなりの大所帯をまとめ上げる凄腕。 パク・ヨンオ(遠藤要) 在日朝鮮人グループのリーダー。 若者ばかりのグループで構成され、血気盛ん。 弟がいるが、グーに痛めつけられ報復しようと追いかけている。 高木(中村獅童) 高級クラブのオーナー。 サラリーマンの重役のような雰囲気を持ち、金に糸目をつけない人物。 無表情で声に抑揚がなく、金さえ稼げれば何でも了承する。 覇気がほとんどない。 グーの雇い主で、実はヤクザの組の幹部。 ハードロマンチッカーのネタバレあらすじ(ストーリー解説) 映画『ハードロマンチッカー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。 この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。 ハードロマンチッカーのあらすじ【起】 山口県下関市に住む在日韓国人の若者グーは一匹狼。 顔は広いが、どこにも所属せず自由気ままに生きている。 ある日、日本人の後輩である辰が朝鮮高校の奴らに恋人を痛めつけられ、報復のために主犯格である男の自宅へ押し入り、誤って男の祖母を殺害してしまう。 事件の捜査に警察が動く中、その知らせを聞いたグーは、辰に金を貸していたことを思い出し回収しに向かうことにした。 方々を巡り歩いて事件の情報を聞いて歩く。 その途中、粋がっている男が喧嘩を売って来たので痛めつけたグー。 彼はその男から辰に貸した金を取り立てる。 すると、男は血塗れになりながら、自分は在日朝鮮人グループのリーダー、パク・ヨンオの弟だと言う。 パク・ヨンオはかなり危険な男であったため、グーは本名を名乗らず日本人暴走族リーダーである金子の名前を騙った。 その後、喫茶店で合コンしているマサルを発見したグー。 事件へ至った事情を聞いた。 マサルは辰のためにグーへと助けを求めるも、頼りの綱はそっけない。 町へ戻ったグーだったが、パク・ヨンオの手下どもに見つかり追いかけられてしまう。 たまたま知り合いのヤクザの兄貴に出会ったため、どうにか助かった。 パク・ヨンオの手から無事に逃れた後は、暴走族の溜まり場へ。 辰のことを聞いてみるも、知らないらしい。 ハードロマンチッカーのあらすじ【承】 その後はたった1人の身内である祖母の見舞いをし、バイト先のバーへ戻ったグーだったが、店のマスターからスーツを身に着けた礼儀正しい男、高木を紹介される。 高木はこの界隈でも大きなクラブを経営していて、急ぎのスタッフを探していると言う。 グーは高木の店で働くことにした。 その日の内に職場となる高級クラブへ。 グーはマネージャーとして迎え入れられる。 高木は金に糸目をつけない人物で少し変わったところのある人だった。 翌日から早速、マネージャーとしての手腕を発揮するグー。 その頃、パク・ヨンオの手下が本物の金子を捕捉しリンチしてしまうも当然、それはグーではない。 リンチされた金子も、パク・ヨンオも激怒。 それぞれにグーの捜索へと乗り出すのであった。 だが、グーはもう下関にはいないため、双方共に彼を見つけることができず。 知り合いの刑事もマサルもグーを探していたが、やはり見つけられないのである。 そんな折、暴走族の友人が女とバイクで走行中、トラックの積み荷に下敷きとなってしまい、その現場に遭遇したグー。 友人はどうにか助かったが、彼の女は助からなかった。 友人を追って病院へ来たグーは、亡くなった女の母親に激しく責められる。 恐らく、交通事故はグーを狙ったものだったが、彼が乗る車を追い越して行った友人達がその罠にかかってしまったのだろう。 不運だったとしか思えない。 病院にて知り合いの刑事に見つかってしまったグー。 刑事の話によると、高木はグーが良くしてもらっているヤクザの組とは別の組の幹部らしい。 しかも、グーが高木の組から知り合いの組へ覚せい剤を流して、若者どもに売りつけていると言われる。 グー本人にとっては、まったくもって寝耳に水の話だが、刑事は彼の話を信じようとせず、逃がしてくれそうもない。 仕方ないので証拠となる情報を流すことにした。 ハードロマンチッカーのあらすじ【転】 グーは高木に組の幹部なのかをストレートに聞く。 すると、高木はいとも簡単に肯定。 だが、覚せい剤は扱っていないと言う。 だから、刑事にもその旨、しっかり伝えるよう言われるのだった。 間借りしているクラブホステスの家へ帰宅したグーだったが、そこには驚くべき人物が来客中。 入院していたはずの祖母だ。 祖母は孫を一喝して帰宅を促した。 入院中の祖母がなぜ外へいるのかを聞くと、ヤクザの兄貴が死んだからだと言う。 どのように死んだのかまでは知らされなかった。 タクシーで下関へ戻ったグーは、マサルの部屋を訪ねる。 すると、マサルはグーにゆっくりするよう言い、自分は煙草を買って来ると部屋を出て行ってしまう。 しばらくして、その部屋にパク・ヨンオの一味が襲来。 グーは窓から脱出し、屋根を伝って逃走。 どうにか逃げ切った。 しかし、朝になって鍵束を落としたことに気付く。 マサルの部屋へ戻って鍵を探すも見つからない。 そこへ、携帯電話に警察から着信がある。 知り合いの女子高生、中村みえ子が女子高生集団売春に関わっていたらしい。 警察署で待っていると、ヤクザの兄貴の舎弟と遭遇。 彼から兄貴の死因を聞いた。 更に、舎弟は集団売春にも関わっており、中村えみ子を買ったと言う。 それで、逮捕されたのであった。 解放されたみえ子と合流し帰路へ就く。 清純そうな顔をして、売春していたみえ子だったが、なぜかグーが手を出すと本気で嫌がる。 腹を立てた彼はみえ子を凌辱し、彼女との関係を断ち切るのだった。 ハードロマンチッカーの結末・ラスト(ネタバレ) 自分をパク・ヨンオに売ったマサルを捕縛したグーは、彼からパク・ヨンオの居場所を聞き出そうとする。 だが、マサルは結局のところ、辰が事件を起こしたのも全てがグーのせいだと罵る。 グーはマサルをタコ殴りにし、居場所を聞き出した。 グーは鉄パイプを引き摺りながら、パク・ヨンオの元へ向かった。 汚くて小さい鉄板焼き屋で奴と対峙したグー。 彼の鍵束はパク・ヨンオが拾っていた。 返却を求めると意外にもすぐに返してくれる。 だが、店から出ようとすると手下が色めき立ったため、グーは鉄パイプで手下の1人をぶん殴った。 1対3では歩が悪かったが、戦闘開始。 しかし、パク・ヨンオは強く負けてしまう。 そもそも、グーと在日朝鮮人グループとの対立はパクの弟のせいでもある。 兄は弟を殴っては叱りつけ、去って行った。 店の外では金子率いる暴走族が集まっていた。 血塗れで死にかけのグーは、ふらつきながらも鉄パイプを振り回した。 その様はまるで狂っているかのようで、友人はグーを憐れみ狂っていると言葉を吐き捨てて去って行く。 ヤクザの兄貴から預かっていた鍵があった。 それは駅のコインロッカーの鍵で、もし自分に何かあったら、姉さんに渡して欲しいと言われていたものだった。 グーはふらつきながらも、コインロッカーを開ける。 中にはダイヤの指輪が入っていた。 兄貴は姉さんとねんごろだったのだ。 しかし、その兄貴は姉さんの手によって死んでしまったのである。 グーは指輪をトイレへ流した。 その後、殺人の罪でとうとう辰が逮捕。 その場へやって来たグーだったが、朝鮮学校の主犯格が祖母の仇として辰を襲う。 男は警官によって即座に取り押さえられるも、辰はすでに虫の息である。 グーは警官から銃を奪って発砲した。 それから、行きつけのラーメン屋へ来たグー。 彼は無表情で、できたてのラーメンを頬張るのであった。

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株式会社ハードロマンチッカーズ

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