廃 プラスチック 問題。 プラスチックゴミ問題を解決する技術とアイデア アジアから続々発信中:朝日新聞GLOBE+

環境省が語る!廃プラスチックの今後の方向性

廃 プラスチック 問題

海洋プラスチックによるごみ問題とは 普段私たちが使っているプラスチック製のペットボトルや容器などは、ポイ捨てされたり適切な処分がされないことにより海に流され、海洋プラスチックごみになります。 海洋プラスチックによるごみ問題とは、そうしたプラスチックごみが海洋汚染や生態系に及ぼす影響を問題視したものです。 軽量で加工がしやすく丈夫であることから、プラスチックはレジ袋やペットボトルの他にも、プラスチック製のストローやスプーン、おもちゃや釣り糸などといったあらゆるものに利用されています。 海に流出する プラスチックごみの量は世界中で年間800万トンという試算や2050年には海洋プラスチックごみの重量が2倍になると予測されています。 また、日本は島国のため多くのごみが海岸に流れ着きます。 それらの プラスチックの排出源は主に東アジアや東南アジア地域であるという推計も出ていますが、地域よっては日本製のプラスチックごみが多い場所もあります。 (出典:「第3章 プラスチックを取り巻く状況と資源循環体制の構築に向けて」) (出典:「「未来に残そう青い海」」) マイクロプラスチックとは? プラスチックごみは大きな形状のまま漂流するもののほか、細かい粒子として海洋に流れ込むマイクロプラスチックというものもあります。 例えば歯磨き粉や洗顔剤にスクラブ入りと表記されているものがありますが、これが細かくなったプラスチックです。 マイクロプラスチックは2種類に分けることができます。 一次マイクロプラスチック 一次マイクロプラスチックは先述したスクラブやマイクロビーズなど マイクロサイズで製造されたプラスチックで、排水などを通じて自然環境中に流出したプラスチックごみを言います。 一度流出すると 自然環境中での回収はできず、製品化されたあとは対策も難しいとされています。 二次マイクロプラスチック 二次マイクロプラスチックは、ペットボトルやビニール袋など、大きなサイズで製造されたプラスチックが 自然環境中で紫外線や衝突などの影響を受け、破砕され細分化されてマイクロサイズになったものを言います。 これらはこのような状態になる前に、廃棄管理やリサイクルなどを行うことで発生を抑制することや、マイクロ化する前であれば回収も可能なため、ある程度の対策ができます。 (出典:) マイクロプラスチックのもとになる5大プラスチック マイクロプラスチックのもとになるのは「4大プラスチック(汎用樹脂)」と呼ばれる原料です。 プラスチック自体は100種類以上ありますが、その中でも以下のプラスチックは多くの製品に使われています。 プラスチックの種類 使用されている製品 ポリスチレン PS ハンガー、食品用トレ、プリンター ポリエチレン PE 高密度ポリエチレン HDPE バケツ、洗剤ボトル、灯油タンク 低密度ポリエチレン LDPE レジ袋、ラップ、紙パック飲料などの内外面 ポリエチレンテレフレタート PET ペットボトル・卵パックなどの透明な容器・包装フィルム・衣類の繊維 ポリプロピレン PP ストロー・ペットボトルキャップ・文具・医療器具 (出典:環境省公式サイト) 中国ではプラスチックごみの輸入を停止 中国では2017年まで海洋プラスチックごみの発生量が世界トップを維持していました。 しかし東アジア地域の海洋の環境保護を軽視し、人体や生活環境に対して重大な危害をもたらしたことから、「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表。 廃プラスチックなど環境への危害が大きい 固体廃棄物の輸入を、2017年末を機に禁止するとともに、2019年末までに国内資源で代替可能な固体廃棄物の輸入を段階的に停止する意向を示したのです。 2016年には月60万トンを輸入していた廃プラスチックを 18年には月3万トンまで激減させました。 これまで回収方法や廃棄方法についての体制を見直し、早急な整備を行うことで国内の固体廃棄物の回収率を高めたのです。 (出典:) プラスチックごみが海に与えている影響は? プラスチックごみは海洋の汚染だけでなく、海に生きる生物や産業、私たちの体にまで影響を与えます。 海洋プラスチックごみが増えることで、プラスチックに付着する有害物質やプラスチックそのものの有害性により、海はどんどん汚れていきます。 それだけではなく、目に見えないマイクロプラスチックは 北極や南極にも行き着くほど広く分布しており、海氷の中に含まれているとの調査報告も挙がっているのです。 (出典:) 海の生命体に与える影響 マイクロプラスチックのような微量な粒子は、海洋生物の体内に取り込まれることで、 体内に蓄積される可能性があります。 また海洋生物がプラスチック製品を餌と間違えて取り込んでしまい、それが体内で消化されないため内部を傷つける、あるいは腸閉塞を起こして死んでしまうといった事例もあります。 生物が消化できないプラスチックごみは、海洋生物に悪い影響を及ぼしているのです。 海の産業に与える影響 漁業や養殖業で本来得られるはずの 漁獲量が減るといった問題や、漁獲用の網などにゴミが絡まってしまうことで、 海洋生物がかからない、網が使えなくなるといった損失もあります。 そしてプラスチックごみは、産業は何も漁業だけでなく観光業にも影響を与えます。 観光業の場合は、きれいな海を求めてやってくる人が多く、海水浴やダイビングなどを楽しむ人たちにとってはプラスチックにより汚染された海では魅力がなくなってしまいます。 そのため 観光業での収入が減ることで経済的損失も大きくなります。 実際にこの海洋プラスチックゴミの問題が深刻なアジア太平洋地域では漁業や養殖業で年間3. 6億ドル、観光業で年間6. 2億ドルもの損失が出ていると推定されています。 私たち人体への影響 先述したとおり、海洋生物が体内に取り込んだマイクロプラスチックは 細かな粒子であり、分解されないため体内に蓄積されている可能性があります。 マイクロプラスチックを飲み込んだ海洋生物が市場に出回れば、それらを口にする 私たちの体内にもマイクロプラスチックが入り込む可能性があるのです。 また私たちが普段使っている歯磨き粉や洗顔料、化粧品にもマイクロプラスチック(一次マイクロプラスチック)が入っています。 それらは洗面所などから流れますがかなり小さいため、排水処理施設では処理しきれず海に流れ着きます。 プラスチックは様々な化学汚染物質を付着する性質もあり、体内で消化できないことから魚の体内に影響が出るのは明らかです。 さらにそれを口にする場合、人体にも影響を及ぼす可能性があります。 (出典:「海のプラスチックごみを減らしきれいな海と生き物を守る!」,2019) (出典:「第3章 プラスチックを取り巻く状況と資源循環体制の構築に向けて」) (出典:「未来に残そう青い海」) (出典:「洗顔料や歯磨きに含まれる マイクロプラスチック問題」,2016) 日本政府の取り組み 日本政府では、海洋プラスチックごみに対して様々な取り組みをすべく議論を重ね、「第4次循環型社会形成推進基本計画」と「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の2つを主軸とした対策に取り組んでいます。 これは政府だけでなく関係機関、地方自治体、漁業関係者などと連携した海洋環境改善のための計画です。 以下で詳しく解説します。 第4次循環型社会形成推進基本計画 政府の取り組みを行う上で作られたのが、「循環型社会形成推進基本計画」です。 第四次まで進められているこの計画は、循環型社会形成推進基本法に基づいて、循環型社会を作り上げていくための施策を 総合的に、そして計画的に推進するための基本計画になります。 第四次計画ではその方向性として3つの項目が新たに挙げられました。• 地域循環共生圏形成による地域活性化• ライフサイクル全体での徹底的な資源循環• 適正処理の更なる推進と環境再生 このうちのライフサイクル全体での徹底的な資源循環では、 必要なモノ・サービスを、必要な人に、必要なときに、必要なだけ提供するという取り組みが行われています。 これは過剰な供給などを行わないことを徹底しており、便利で大量に生産されるプラスチックを 徹底した管理のもと資源循環を推進するという取り組みを行う方針です。 また適正な処理の更なる推進と環境再生のなかには安定的・効率的な処理体制の確立に加え、 環境再生を目指してマイクロプラスチックを含む海洋ごみ対策への取り組みも盛り込まれています。 海洋プラスチックごみ対策アクションプラン 海洋プラスチックごみ対策アクションプランというものも政府で策定されています。 これは プラスチックの有効利用を前提としつつ、海洋の新たな汚染を生み出さないため取り組みを徹底していくためのプランです。 具体的には、 プラスチックごみの回収から適正処理を徹底するとともに、ポイ捨てや不法投棄、非意図的な海洋流出の防止を進めます。 また、 既に流出したプラスチックごみの回収にも取り組む方針です。 それだけでなく、海洋に流出しても影響や負担が少ない素材の開発や、その素材への転換などを推進していく取り組みも進められています。 (出典:) 海洋プラスチックごみを減らすために私たちができること 日本政府を中心として上記のような取り組みが行われていますが、プラスチックごみを削減するには 私たち消費者が積極的に取り組むことも必要です。 プラスチック製品は私たち消費者が使い、そして処理を適正に行っていないためにごみとなって海に流れ着いてしまうことがほとんどです。 プラスチックごみの削減、そして海洋プラスチックごみを出さないためにどのようなことができるのか紹介します。 3Rを心がける 3Rとは 「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」のことを言います。 3Rはどれもプラスチックごみを出さないための工夫であり、場合によっては資源にもできる方法を説いています。 これを意識することで海洋プラスチックごみ削減にも繋がるのです。 リデュースは マイバックやマイ箸の持参によるレジ袋や使い捨て食器の削減、リユースは詰め替えの使用による ボトルの再利用と廃棄ボトルの削減などが具体的な方法として挙げられます。 そしてリサイクルは プラスチックを分別回収し原料として再利用を行う方法です。 どれも ちょっとした行動や意識の変化でできることであり、取り組みやすい方法でもあります。 プラスチックごみを減らすための行動をする 上記の3Rも含めた プラスチック削減のための行動は何よりも大切です。 もっと具体的な対策の一例を以下に挙げます。 レジ袋をもらわなくていいようにマイバックを持参する• 小分けにするポリ袋の使用を控える• タンブラーなどマイボトルを持参し、プラスチック容器の使用を減らす• プラスチック製のスプーンやフォークをもらわず、マイ箸やマイスプーンなどを常備する• プラスチック製ストローの使用を控える• 繰り返し使える詰め替え用ボトルなどを購入する• ラップの使用を減らすためにも、タッパーやふた付きの容器などに食品を保存する。 レジャーや屋外などで出るごみは分別して、必ず持ち帰る• ごみが溜まりやすい河川敷や海岸などの清掃活動に参加する• ごみのポイ捨てや不法投棄はせず、所定の場所や時間に分別して捨てる これはできることの一部であり、まだまだ私たちにできるプラスチックゴミ削減のための行動はありますが、まずはこのようなことから始めてみてはいかがでしょうか。 ゴミ拾いやボランティアに参加する ごみ拾いやボランティアに参加することも、プラスチックごみの削減に大きく貢献できます。 海に流れ着くプラスチックごみの量は非常に多く、定期的な清掃を行っていますが、海岸は広いため多くの人が清掃活動に積極的に参加することが求められます。 また清掃活動を行う団体の中には、海洋ごみの問題をもっと多くの人に知ってもらおうとイベントを行っているところもあり、ボランティアとして参加することで多くの人の認知度を上げて海洋プラスチック削減の手助けを行うことができます。 (出典:) 海洋資源、生物を守るために私たち一人ひとりが行動しよう! 海洋プラスチックごみは世界的に深刻な問題として取り扱われています。 既に日本でも取り組みを進めていますが、プラスチックごみ削減のためには私たち個人の行動が不可欠です。 まずは日常の暮らしのなかでできるアクションから始めてみてはいかがでしょうか。

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【2019】日本のリサイクルの現状がヤバい!プラスチックの問題点「ペットボトルは燃やしてもリサイクル!?」

廃 プラスチック 問題

中間処理会社で山積みの廃プラ。 保管基準を超え、膨れ上がる(撮影:河野博子) 海洋ごみに端を発し、世界を揺るがす「問題」を機に、政府は循環型社会づくりを加速させようとしているが、その実現が早くも危ぶまれている。 昨年末から実施された中国の固形廃棄物禁輸の影響が、当初の予想以上に大きいことがわかってきた。 このままでは早晩、日本国内に廃プラの山が放置される事態が生じかねない。 廃棄物処理の現場からはそう危惧する声すら挙がる。 国内に滞留する廃プラに処理が追い付かない現状 日本のプラスチックの生産・消費量は年約1000万トン。 私たちの生活は、便利なプラスチック用品なしには考えられない。 家庭ごみは「一般廃棄物」として区市町村の責任で処理される。 事務所から出るペットボトルや弁当の容器を含め、レストランから出るプラごみ、建物の内装材、家電製品、電線、自動車などに含まれるプラスチック、製造工場から出るプラスチックくず(端材)などはすべて、「産業廃棄物」として事業者の責任で処理される。 中国政府は2017年7月、「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表した。 「一部の地域で環境保護を軽視して、人の身体健康と生活環境に対して重大な危害をもたらしている実態」を踏まえ、基本的に固体廃棄物の「輸入管理体制を十全なものとする」「回収、利用、管理を強める」とした。 具体的には、昨年12月末から、非工業由来の廃プラスチック、廃金属くずなど4類24種の輸入を禁止。 今年12月末には、工業由来の廃プラ、廃電子機器、廃電線・ケーブルなどの輸入を禁止する。 中国の輸入禁止措置による影響について、環境省が8月に政令市と廃棄物処理業者を対象にアンケート調査を行ったところ、自治体の約25%が「保管量が増加、もしくは基準の上限を超える量が保管されている」と回答。 また、処理業者の約35%が「受け入れ制限を行っている、もしくは検討中」と答えた。 中国の措置に伴い、マレーシア、ベトナム、タイなどへの輸出は増加。 しかし、「中国に輸出していた量には及ばない」(宮城県の報告)とされるほか、日本貿易振興機構(ジェトロ)は、東南アジア各国も輸入禁止への流れを強めていると分析している。 国内に滞留しはじめた廃プラスチックの量は、どのくらいか。 非鉄金属リサイクル全国連合会のリサイクル環境推進部会長を務める東港金属の福田隆社長は、50万〜130万トン+45万トン+16万トン=111万〜191万トンと推計する。 50万トンというのは、現在の輸出量から推計される国内にとどまっている分の年間の数字。 130万トンは、もし各国の輸入規制が強まり、輸出分がゼロに近づくと仮定した時の数字だ。 45万トンは、さまざまな金属スクラップに雑多なものが混じり、主に中国に輸出されてきた「雑品」と呼ばれるスクラップに含まれる廃プラの量について、みずからの事業経験や研究者の論文からはじき出した。 16万トンは、電線に含まれる量だ。 「産業廃棄物として処理される廃プラスチックは年約600万トン台。 これにその3分の1に当たる約200万トンが上積みされれば、影響は大きい」と福田社長は話す。 国内滞留はなぜ深刻か 廃プラスチック(産業廃棄物)の処理の流れは、下の図のようになる。 ゴミを破砕、分別、梱包する「中間処理会社」を経て、管理型の処分場で埋め立てられたり、セメント工場や製錬会社で燃料として燃やされたりするのだが、最終的な行き先は重複している。 これまで輸出していた分が国内にとどまると、何が起きるか。 自動車は、解体され、シュレッダーにかけて金属などを回収する。 最後に残る残渣物の成分は、主にプラスチックだ(撮影:河野博子) 福田社長の会社では、2016年末には、月50〜100トンの廃プラスチックをセメント会社に出していたが、今はほとんどゼロ。 固形燃料製造会社に対しても、原料として月100トン程度送っていたが、これも50トン程度にまで減っているという。 プラスチック製品製造工程から「生産・加工ロス」として出る端材は「きれいなプラスチック」として好まれる。 その分、それまで受け入れられてきた廃プラは、「いらない」と言われてしまうのだ。 同じことは、金属専門の大手中間処理会社でも起きている。 高度なシュレッダー設備を持ち、自動車関係のほかに、建物の内装材、店舗の業務用ショーケース、大手スーパーの冷凍機、自動販売機などを破砕処理し、純粋な鉄などを回収している関東地方の会社では、これまでは日量500トンの「シュレッダー鉄」を生産していた。 現在は、320〜350トンに生産量が落ちている。 最後に残るシュレッダーダストの持って行き先が少なくなり、シュレッダー設備の稼働を抑えているからだ。 業界の適正化に取り組んできた担当者は強調する。 「こうした設備を使って細かく分別処理し、取り出した鉄を原料に、再び鉄を作るリサイクルは、最後に残る残渣(ざんさ)、シュレッダーダストの処理先があって初めて可能になる。 残渣、ダストの持って行き先がなくなれば、リサイクルは回らなくなってしまう」。 自動車リサイクル法は2002年に制定され、2005年に施行された。 自動車メーカーと輸入業者には、使用済み自動車のシュレッダーダストを引き取る義務がある。 実際には、自動車メーカーと輸入業者でつくる指定再資源化機関がシュレッダーダストの搬入先を確保してシュレッダー業者などに示し、これを受けて業者が搬入する形をとっている。 しかし今年に入ってこの流れが滞ることがあり、日本鉄リサイクル工業会が指定再資源化機関に対して改善を求める動きも見られる。 今のところ、廃プラスチック、シュレッダーの残渣は、中間処理会社の敷地内に積み上がり、敷地外に不適正な形で置かれるなどの事態は発生していない。 しかし、業界関係者の中には、中国の輸入禁止と日本の法改正(廃棄物処理法とバーゼル条約国内順守法が改正され、本年施行)により輸出できなくなった「雑品」の行方を懸念する声がある。 日本で商売を行う中国人の雑品業者が簡易な機械を導入して分別を始めた例が目立つという。 「最後に残る残渣もきちんと処理されるのだろうか」と関係者は見守る。 4〜5年前には、各地で「雑品」が放置され、所有者が姿をくらましたケースがあり、自治体が対応に苦慮した。 根拠のない懸念とは言い難い。 中国への輸出に頼ってきた日本の今後の道は 中国は、昨年来の固形廃棄物の禁輸措置に突然踏み切ったわけではない。 中国では、2000年代初めから、手作業の分別によるリサイクルが盛んに行われた。 2005年、中国・台州で(撮影:河野博子) 香港に近い中国南部、広東省スワトウ市のグイユ村、そして上海から南に300キロメートルの浙江省台州市は、約20年前からリサイクル産業が盛んになった。 2002年2月には、国際NGOのバーゼル・アクション・ネットワークなどが報告書を発表し、電気電子機器廃棄物を原始的な作業で扱う際の環境汚染や作業者の健康への悪影響について警鐘を鳴らした。 香港バプティスト大学の黄銘洪教授らは、2004年、浙江、福建、広東省の沿岸部で環境調査を実施。 翌年まとめた研究データは、金属類を回収した後の残渣を野焼きした土壌を採取し、分析したもので深刻な汚染を示した。 行動異常を引き起こすなどの健康影響が疑われ、欧州連合(EU)が2006年に使用禁止としたポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDEs)の場合、最高で、日本の土壌中の平均値の約4万7000倍もの濃度だった。 実は、中国政府は2002年にはコンピューターやエアコンなど21品目の廃家電製品の輸入について部品を含め禁止している。 しかし、各地の税関で摘発後の処分がうやむやになるケースが続いた。 廃プラスチックについても、中国は2004年に日本からの輸入を全面禁止すると発表した。 これは山東省青島市で、建材などの原料用に輸入された廃プラスチックにごみが混ざっていたことがきっかけだったが、日本から香港を経由しての「迂回輸入」は続いた。 急速な経済成長に伴い、中国での金属資源の需要が増加したことや、銅の国際価格の急騰を背景に、リサイクル産業は内陸部から出稼ぎに来た大勢の人々が働く場でもあったため、禁輸措置の実施に時間がかかった事情がうかがえる。 廃棄物・リサイクル制度に根本的な改善策はあるのか 一方、日本のリサイクル関係者は、「人手が豊富で製造業の裾野が広く需要も旺盛、とリサイクルの条件がそろった中国に頼りすぎてしまった」と振り返る。 とはいえ、よく考えてみれば「最後に残る残渣」も含めて輸出していた、とも言えるのではないか。 産業廃棄物としての廃プラ処理の流れの中で、最終的な行き場が少なくなっている問題について、現時点では「国や自治体が考えるべき課題」としての位置づけは弱い。 しかし、資源循環型社会を目指すのであれば、「産業廃棄物だから事業者の責任」と言ってすませるわけにはいかない。 日本政府は現在、プラスチック資源循環戦略の検討を進めている。 今年6月、カナダ・シャルルボアで開かれた主要国首脳会議(G7)で、日本と米国は「海洋プラスチック憲章」に署名しなかった。 安倍首相はサミットの席上、来年6月に日本で開かれるG20でプラスチック問題を取り上げたいと表明し、環境省が中心となって戦略づくりを急ぐ。 環境省の小委員会に10月19日に提示された戦略案は、「2030年までにプラスチック製容器包装の6割をリサイクルまたはリユース」「2035年までにすべての使用済みプラスチックを、熱回収を含めて100%有効利用」など、野心的な数値目標を掲げた。 しかし、使い捨てのプラスチック排出量を抑えるため、「レジ袋の有料化を義務化する」と打ち出したほかは、方策の具体化はこれからだ。 廃棄物・リサイクル制度全体のあり方を視野に改善策を打ち出していくことが求められる。 外部サイト.

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プラスチックと環境問題

廃 プラスチック 問題

EUは、2030年までにすべてのプラスチック包装をリサイクルし、使い捨てプラスチックを削減するとした。 一方でなんとなくプラスチックが環境に悪いのはわかるが、なにがそんなに問題なのかご存知だろうか?また、プラスチック問題を解決する具体的な取り組みには、どういったものがあるのだろうか?ここでは、科学的アプローチからプラスチックの問題点を説明してから、プラスチック規制への世界の動きとそれに向けたクリエイティブな解決策をご紹介したい。 マイクロプラスチックとは? 石油から作られるプラスチック。 そのうちの半分が容器包装に使用されている。 プラスチックは軽いので遠くまで運ばれ、かつ自然分解されずに半永久的に残るという特徴がある。 そのため使用済みプラスチックは、ポイ捨てや、ゴミ処理施設へ輸送される過程で環境中に出てしまったあと、雨で流され最終的に海に流れ着く。 そして、ものとの接触や紫外線の影響で劣化し、5ミリ以下のマイクロプラスチックとなる。 洗濯バサミの白い粉などが、身近で劣化を確認できるわかりやすい例だ。 なぜプラスチックが問題なのか? では、なぜプラスチックがこんなにも問題になっているのだろうか?ここでは、化学的な面と物理的な面から考えてみたい。 化学的被害 海水には、低濃度だが汚染物質が含まれている。 汚染物質とは、かつて工業用途として使われていた農薬や潤滑油などのことである。 今は禁止されていても、過去使われていたものが海の中に残っているのだ。 汚染物質は、油と親和性がある。 そのため、石油からできているプラスチックは海を漂う間に汚染物質を吸収しやすく、意図せず汚染物質を運んでいる。 これらは目には見えないが、確実に環境に悪影響を与えている。 物理的被害 海の中の魚が、マイクロプラスチックを食べてしまう問題もある。 油との親和性が高い汚染物質が、生物の脂肪に移り、体内に蓄積してしまうのだ。 その生物の体にとってももちろん良くないが、それを私たち人間が食べていることを忘れてはいけない。 リサイクルは、本当に持続可能なのか? ゴミのキーワードとしてよく聞く、3R。 3Rとは、そもそもの量を減らすリデュース(Reduce)、繰り返し使うリユース(Reuse)、そして資源として再利用するリサイクル(Recycle)のことを言う。 この3つのRにも優先順位がある。 まず、ゴミを出さない削減、再使用、そしてリサイクルの順で考えたほうが環境への負荷は低くなる。 なぜリサイクルの優先順位が低いのだろうか?それは、プラスチックを再利用するための焼却炉の建設には100億円、稼働には年間2億円以上かかり、施設の寿命は30年程度だからだ。 30年経過したら、100億円かけてまた新しいものを作らなければならない。 そして、古い焼却炉には高濃度のダイオキシンや貴金属が含まれるので、解体にはさらに膨大な費用がかかる。 リサイクルが決して悪いわけではないが、一度立ち止まって、リサイクルにかかるエネルギーとコストについて考えてみることも大切である。 世界のプラスチック問題への解決策 2025年にはプラスチックが2015年と比較して10倍になると予測されている。 そんななか、国や企業はさまざまな取り組みをはじめている。 プラスチックの使い捨てやプラスチックバッグを規制しているか規制を決めた国には、EUをはじめ、チリ、バングラデシュ、ケニア、エチオピア、台湾などがある。 オーストラリア、アメリカ、デンマーク、インドなどでは、一部の州や島でプラスチックの使用が規制されている。 IDEAS FOR GOODでも、これまでプラスチックに関するニュース記事を配信してきた。 「」とは別に、ここでは、国別でまとめてみたい。 アメリカ 国レベルでは地球温暖化対策の推進を目指した国際枠組みであるパリ協定から脱退するなど、世界の流れと逆行しているアメリカ。 しかし、アメリカ発のグローバル企業やスタートアップのプラスチック問題への動きは活発だ。 イギリス するなど、イギリスでは多くの団体が先駆的にプラスチック問題に取り組んでいる。 オランダ 自転車大国であるオランダでは、世界初となる「プラスチックフリー」のスーパーができるなど、世界が注目する動きが見られる。 フランス スーパーでの食料廃棄を法律で禁止するなど、環境分野において国家レベルで先駆的なアクションを取るフランス。 2020年から「プラスチック製使い捨て容器や食器を禁止する法律」を施行することも決めた。 実際、。 インドネシア 世界最大の島嶼国で海上投棄されたゴミが流れ着く先でもあるのだが、「ゴミをゴミ箱に捨てる」という概念が成熟していないジレンマを抱えている。 そんなインドネシアで、面白い取り組みがはじまっている。 インド 21世紀中に世界一の人口になると予測されているインドは、である。 しかし、一部の州でプラスチックが禁止されるなど、世界のプラスチック禁止への流れを引っ張っている。 フィンランド• ベルギー• デンマーク• マレーシア• アイルランド• アラブ首長国連邦• アルゼンチン• イスラエル• イタリア• ガーナ• カナダ• ケニア• コスタリカ• スペイン• ニュージーランド• ポルトガル• メキシコ• ロシア• 編集後記 毎日の生活の中で必ず一回は目にするプラスチック。 ペットボトルからお菓子の包装、レジ袋、ビニール傘、服にいたるまで、あらゆるものがプラスチックでできている。 しかし、ストローであれば数秒、パンの袋であれば数分使われるだけの寿命のために、多くの資源やエネルギーが犠牲になっているのだ。 これだけプラスチックに囲まれた生活をする中で、プラスチックのない世界なんて考えられないかもしれないが、そうではないと思う。 上記の世界の事例にあるとおり、クリエイティブに考えれば、プラスチックを使わない、または減らす方法はたくさんある。 なによりプラスチックを減らすことは自然環境のためだけではなく、巡り巡って私たちの健康のためでもあるのだ。 国レベルで動くことももちろん、それと同じくらい、またはもっと大切なことは、私たち消費者のマインドシフトである。 風呂敷を使ったり、マイボトルを持ち歩くなど、小さな行動なしには問題は変えられないことを忘れてはならない。 【関連記事】 【参照リンク】 【参照リンク】 【参照リンク】 【参照リンク】 【参照リンク】.

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